ブチャ猫ダイアリー

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Wed, 03, Mar, 2004 [長年日記]

_ 人間は

なぜ歳をとるのでしょう。あののっぺりとしてしまった痴呆が確実に進んでいる母の顔。脳血栓症によるらしい痴呆だと義妹は言う。母が細切れに思い出すことを話すので、年に2〜3回しか会えない私には、母が何を言っているのかを理解するのがむずかしい。

_ 目も

白内障になる年齢が早かったので、レンズを入れることが出来ず、グリグリメガネなので見えにくい。それなのに突然、「あんたも皺が深くなったねぇ」だって。そんなもん、見えんかてよろし。腹立つなぁ。

_ 段々と

自分のことが出来なくなっている。起きていることも寝ていることも痛くて辛いらしく、わたしが傍にいると、「起こしてぇ」「横になりたい〜」のくり返し。彼女は私と違って重いので、背骨に欠陥のあるわたしには簡単にできることではない。でも、たまに来てるのだからと思ってやっているうちに私の具合が悪くなってきた。

_ でも

母が「なんにも話さなくても、こうやってそばにいてくれるだけでホッとするねぇ」なんて言われると、ほろっときて身体をさすったりしてしまう。いくらお嫁さんがつくしてもこうはいかない。親子の絆って強いんだねぇ。

_ 今回ほど

疲れた神戸行きは今までなかった。いつもなら、遅くまで母のところにいても、ホテルへ帰ってからもう一度ちょっと食べに行く体力はあった。しかし、今回はホテルへ戻ったら、もう動けない。デパートで食料と飲み物を買い込んで帰ってよかった。ビールで流し込むようにして、やっとのことで食べた。

_ ビール

旅行中には飲むべし。とかく旅先では便秘になりがちだが、ビールはこれを解消してくれるみたいねぇ。今回はギネスの缶ビールの黒と普通のがデパートにあった。これはそうとう苦味がある。わたしは何時の間にか発泡酒は飲みにくい人になってるよ。

_ 二日目

朝まで泥のように眠ったが、寝起きはよくない。よっぽど疲れたんだ。けど、はやく母のところに行ってあげなくちゃと気がせく。

頼まれ物を買ってから地下鉄で母のところへ。小さい子どものように待っていた。それからはきのうと同じような感じで、一日母と付き合ったら又くたびれた。

_ 帰ろうとしたら

あしたは何時に来るのかと言う。帰る日は老人ホームまで来たとしたら、バスとの連絡やなんやかやで帰るのが大変になるので、来られないことを言うと、泣き始めた。母は涙が出ない病気なので滑稽なんだが笑えない。今までなら、こんなことはなかったから、先は長くないのかなぁなんて考えてしまった。たとえ長生きしたとしても、こんど会う時はきっと、「あんたはだれですか?」なんだろうなぁ。

ほんと、人間はなぜ歳をとるのでしょう?

_ 歳をとらないで

ずーっと生きてたら退屈と言う人がほとんどらしいが、わたしはそうじゃないよ。たとえばセーターを編むためにまず羊を飼って、その毛を刈って、それを撚(よ)って糸にして、その糸を好きな色に染めてから、セーターを編む。こんなことをするのに、今のような忙しい生活だとできやしない。しかし、時間があればやれるね。

食事を作るにしても、野菜は自分の農園で作れるし、それを作って盛り付ける器も自分で焼く。櫓山人みたいでカッコイイねぇ。

こんな風に、何でも自分でやれる時間が十分にある訳だから、千年も万年も行きたいわと言ったナミコさんに賛成。

_ 帰ってきたら

いがいに疲れていない。夕食をきちんと作る元気があったもん。帰りの日の動きは他の日と違って通常どおりだったかららしい。ということは、母の介護がいかに大変かという結論になる。

_ そこで考えた

介護の仕事をする人たちが激増しているが、わたしは大歓迎。特に思ったのは、若い人達に頑張ってほしい。なぜなら、どんよりした感じのホームの暗い雰囲気を若さで明るく出来るから。

実際、若い子達がピンク系のユニホームでいるだけで、あの暗い雰囲気が明るくなってた。

_ その若い子達も

介護の職業病で腰痛に悩まされると言ってた。そりゃそうよねぇ、わたしの母みたいな人を抱えて車椅子に乗せるんだものねぇ。

でも、若い介護に人達、頑張ってください。

_ 苦情

あのねぇ、「ななたま」「姫小箱」が無くなってしまったんで、不自由しとります。ぶつぶつ・・・

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_ NT (Thu, 04, Mar, 2004 02:28)

自分用のアンテナを持てばいいじゃないですか。必要なら用意しますよ。


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